ガラクタ♂♀狂想曲
「———デンちゃんなんかに守られたら、私の人生がめちゃくちゃになる」
「呼び出されたら、どこでも助けに行く」
じっと私の目を見つめ、真剣な顔でそう言った。思わず黙り込んでしまう。
そしてデンちゃんは視線を外さず、腕も離してくれず。
「ねえデンちゃん」
「ん」
「私がデンちゃんのこと好きになってるの、ほんとは気づいてたんでしょ?」
「……」
「どうなの」
「グサ」
やっぱりそうなんだ。
だからそういう態度できるのかも。
「瑠美のことでうまくいかないとき、吐き出せるのが自分を好いてくれる私のところだけだったんでしょ」
「それ本気で言ってる?」
「本気」
デンちゃんは、言葉を選ぶかのように少し時間をあけた。それから、うーんと少し唸って口を開く。
「——違うと思う。いろいろなんか。だけどショコちゃんが俺のこと嫌いになったら嫌だとは思ってて。だからショコちゃんのいってくれた好きと、俺が思う好きってなんか違う気がして。ごめん、なんかよくわからない」
頭を整理しながらゆっくり話すも、答えが出ない状態のデンちゃん。だけど、こんな話をしてくれたのは、はじめてだ。
「他に言いたいことは? 聞きたいこととか——…、ショコちゃんに嫌われたくない」
思わず下を向いてしまった。
言いたいことや聞きたいことは、まだたくさんある。
だけど——、やってみたいことなら、