真っ白なキャンバス(仮)
「…どうも」
俺は戸惑いながらもその"恭平"という男に頭を下げた。
「綾乃が、"いい喫煙所があるよー"って言うもんだから」
「いや、喫煙所では…」
「な~んてのは嘘で、本当は曲作りできる場所を探してたんだ」
恭平はそう言って俺にアコースティックギターを見せる。
「恭平はねバンドやってんだよ!しかもボーカル♪」
「へ、へぇ」
「あ!俺もこの場所の仲間に入れてもらおっかな」
「え?」
「いい?海斗くん」
「俺に聞かれても…」
また1人、厄介な人物が現れた。
何だか面倒なことになりそうな予感ー。