例えば危ない橋だったとして

3人でお茶を飲み、やや瞼を伏せてお父さんが零す。

「皐はなかなか本音を言わないようなところがあるけど……通夜の時、あなたと話したいと主張したので少し驚きました。……きっと、一千果さんには心を許しているんでしょうね」

「……そ……うですかね」

はにかんでしまったわたしと目線を合わせ、お父さんは柔らかく微笑んだ。
皐も隣で照れたような面持ちをしている。

「私からも、皐をよろしくお願いしますよ」


それから、昔のアルバムを見せて貰った。

「きゃ~~~何て可愛いのっ!!」

幼稚園生の皐は、本当に女の子みたいに可愛らしい顔をしている。
皐は、気恥ずかしそうにそっぽを向いている。

「一緒に見ようよ」
「嫌だ」

声を掛けたが、一蹴されてしまった。
お父さんも懐かしそうに笑顔を浮かべた。

「あぁこれ、転んだ後だなぁ。仏頂面。ははは」
「仏頂面も可愛いです……♡」

しばしお父さんと一緒にはしゃいだ。
皐はそんなわたし達の様子に、目を細めた。

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