マザコン彼氏の事情
3
翌朝、ちょっぴり頭痛がした。
軽い二日酔い。
結局あれから真保ちゃんは、三杯目を飲み干した。
足取りは怪しかったけど、タクシーに乗り込んだので、ちゃんと帰れたと思う。
わたしもふわふわしながらも、電車で帰った。
遅い時間だったので、路地に入ると怖かったけど、誰にも会わずに家にたどり着いた。
着いてすぐ、龍くんにメールする。
すぐに返事が返って来た。
きっと今か今かと待っててくれたんだね。
ごめんね。
それからシャワーを浴び、ベッドに入ったのは午前0時を回った頃だった。
「薬、飲んどこうかな」
念の為、頭痛薬を飲む。
仕事中に痛くなったら業務に響くから。
「おはよう」
「おはようございます」
げっそりとした真保ちゃん。
こりゃ完全に二日酔いだな。
「岡嶋さん、気分悪くないですか?」
「少し頭痛がしてたけど、薬飲んだら治ったみたい」
「そうですか。やっぱり休日前じゃないとダメですね。仕事出来るかな……」
「大丈夫よ。わたしがフォローするから。それより、ありがとね。昨日は凄く楽しかった」
「わたしもです。またどこか行きましょうね」
「うん」
「おはようございます」
「あら、栗原くん」
「今日も俺、もしかしたら大口の契約取って来られるかもしれません」
「本当?」
「はい。二日続けて達成出来たら、聞いてもらいたい事があるんです」
「何?」
「まだ内緒です」
「何だろ? でも頑張って」
「はい」
キラキラした目をした栗原くん。
だけど、真保ちゃんの心配して欲しかった。
隣の席にうつ伏せになってる彼女を心配して欲しかった。
「おはよう」
「あっ、龍くん」
「二日酔いにならかなった?」
「わたしは大丈夫だけど、真保ちゃんがちょっとね……」
「そのようだね」
未だうつ伏せ状態の真保ちゃんを一瞥すると、彼は自分の席に歩いて行った。
と、すぐに戻って来た龍くん。
「吉田さん、大丈夫?」
死にそうな顔で龍くんを見上げる彼女。
「これ飲んでみて。二日酔いにけっこう効くよ」
「ありがとうございます」
「真保ちゃん、お水持ってきてあげる」
給湯室で水を汲んで戻ると、龍くんはわたしの席に座って彼女を見守っていた。
優しいね。
だけど、ちょっと嫉妬してるかも。
そんな事したら、龍くんに嫌われちゃうね。
今までの彼女達のようにはなりたくない。
軽い二日酔い。
結局あれから真保ちゃんは、三杯目を飲み干した。
足取りは怪しかったけど、タクシーに乗り込んだので、ちゃんと帰れたと思う。
わたしもふわふわしながらも、電車で帰った。
遅い時間だったので、路地に入ると怖かったけど、誰にも会わずに家にたどり着いた。
着いてすぐ、龍くんにメールする。
すぐに返事が返って来た。
きっと今か今かと待っててくれたんだね。
ごめんね。
それからシャワーを浴び、ベッドに入ったのは午前0時を回った頃だった。
「薬、飲んどこうかな」
念の為、頭痛薬を飲む。
仕事中に痛くなったら業務に響くから。
「おはよう」
「おはようございます」
げっそりとした真保ちゃん。
こりゃ完全に二日酔いだな。
「岡嶋さん、気分悪くないですか?」
「少し頭痛がしてたけど、薬飲んだら治ったみたい」
「そうですか。やっぱり休日前じゃないとダメですね。仕事出来るかな……」
「大丈夫よ。わたしがフォローするから。それより、ありがとね。昨日は凄く楽しかった」
「わたしもです。またどこか行きましょうね」
「うん」
「おはようございます」
「あら、栗原くん」
「今日も俺、もしかしたら大口の契約取って来られるかもしれません」
「本当?」
「はい。二日続けて達成出来たら、聞いてもらいたい事があるんです」
「何?」
「まだ内緒です」
「何だろ? でも頑張って」
「はい」
キラキラした目をした栗原くん。
だけど、真保ちゃんの心配して欲しかった。
隣の席にうつ伏せになってる彼女を心配して欲しかった。
「おはよう」
「あっ、龍くん」
「二日酔いにならかなった?」
「わたしは大丈夫だけど、真保ちゃんがちょっとね……」
「そのようだね」
未だうつ伏せ状態の真保ちゃんを一瞥すると、彼は自分の席に歩いて行った。
と、すぐに戻って来た龍くん。
「吉田さん、大丈夫?」
死にそうな顔で龍くんを見上げる彼女。
「これ飲んでみて。二日酔いにけっこう効くよ」
「ありがとうございます」
「真保ちゃん、お水持ってきてあげる」
給湯室で水を汲んで戻ると、龍くんはわたしの席に座って彼女を見守っていた。
優しいね。
だけど、ちょっと嫉妬してるかも。
そんな事したら、龍くんに嫌われちゃうね。
今までの彼女達のようにはなりたくない。