マザコン彼氏の事情
「素敵なところね」
「わりと静かだろ? この辺は、昔からの人が多くて、子どもがあんまりいないんだよ。だけど、この坂をのぼり切って僕のうちがあるエリアに入ると、逆に小さな子がいっぱいなんだ」
「そうなんだ~。楽しそう」
「くるみ、子ども好きなの?」
「う~んどうだろ。でも、友達の子どもとかは好きかな。全然知らない子はちょっと苦手かも」
「僕も、小学生くらいまでの子は可愛いと思うけど、それ以上はパス。最近の子ってちょっと怖いだろ?」
「怖い?」
どこを見て怖いと感じているのかな?
と、そこへ坂の上から自転車に乗った小学生の男の子が二人やって来た。
「あ、重見のお兄ちゃん」
「よお。どっか行くの?」
「駅前のゲーセン。その女の人、恋人?」
ズバッと聞いて来るな~。
小学生って、わりと遠慮なしに疑問に思った事を聞いて来る。
「そうだよ。僕の大切な人だよ」
「もうチューしたの?」
「おいおい、そこはプライベートなので」
「したんだ~。じゃあまたね」
良かった。
それ以上の事を聞かれたらどうしようかと思っちゃった。
「まったく、最近の小学生は……」
「龍くんと親しいのね」
「話し掛けて来たのは、隣のうちの武って子」
「そうなんだ~」
「やんちゃ坊主だけど、優しい子だよ」
そこから五分ほどで彼の家にたどり着いた。
門扉を開けると、そこに庭があって、手入れされた花壇があった。
「小さな庭だけどさ、母さん、ガーデニングが趣味で、結構綺麗だろ?」
「ええ、とっても」
そう話している所へ、待ちきれないといった様子のお母さんが飛び出して来た。
「こんにちは。今日はお招き頂いてありがとうございます」
「暑かったでしょー、さあ入って」
「お邪魔します」
彼の家は、平屋建ての一軒家。
わりと横に広い作りで、日当たりも良好だった。
「涼しい」
通されたリビングは、エアコンがあるおかげで快適だった。
「わりと静かだろ? この辺は、昔からの人が多くて、子どもがあんまりいないんだよ。だけど、この坂をのぼり切って僕のうちがあるエリアに入ると、逆に小さな子がいっぱいなんだ」
「そうなんだ~。楽しそう」
「くるみ、子ども好きなの?」
「う~んどうだろ。でも、友達の子どもとかは好きかな。全然知らない子はちょっと苦手かも」
「僕も、小学生くらいまでの子は可愛いと思うけど、それ以上はパス。最近の子ってちょっと怖いだろ?」
「怖い?」
どこを見て怖いと感じているのかな?
と、そこへ坂の上から自転車に乗った小学生の男の子が二人やって来た。
「あ、重見のお兄ちゃん」
「よお。どっか行くの?」
「駅前のゲーセン。その女の人、恋人?」
ズバッと聞いて来るな~。
小学生って、わりと遠慮なしに疑問に思った事を聞いて来る。
「そうだよ。僕の大切な人だよ」
「もうチューしたの?」
「おいおい、そこはプライベートなので」
「したんだ~。じゃあまたね」
良かった。
それ以上の事を聞かれたらどうしようかと思っちゃった。
「まったく、最近の小学生は……」
「龍くんと親しいのね」
「話し掛けて来たのは、隣のうちの武って子」
「そうなんだ~」
「やんちゃ坊主だけど、優しい子だよ」
そこから五分ほどで彼の家にたどり着いた。
門扉を開けると、そこに庭があって、手入れされた花壇があった。
「小さな庭だけどさ、母さん、ガーデニングが趣味で、結構綺麗だろ?」
「ええ、とっても」
そう話している所へ、待ちきれないといった様子のお母さんが飛び出して来た。
「こんにちは。今日はお招き頂いてありがとうございます」
「暑かったでしょー、さあ入って」
「お邪魔します」
彼の家は、平屋建ての一軒家。
わりと横に広い作りで、日当たりも良好だった。
「涼しい」
通されたリビングは、エアコンがあるおかげで快適だった。