マザコン彼氏の事情
 ダメだ。
 わたしは彼を求めた。
 離したくない。
 ずっとそばに居たい。

 浴衣の紐を解けば、その下の肌がすぐに現れる。
 肌と肌が触れ合い、彼の温もりが伝わる。

「くるみ、愛してる」
「わたしも愛してる」

 胸のふくらみを持ち上げ、その口に含む彼。
 舌の先が触れた所から、体の心に衝撃が走る。
 これが、感じているって事?

 益々体は熱を帯び、彼の呼吸も荒くなる。

 太ももの辺りに何かが当たった。
 これって、もしかしなくても……

 やがて優しく押し広げられた足の付け根の大切な部分に、彼が入って来た。

「うん……」
「痛い?」

 首を横に振る。
 ちょっぴり痛かったけど黙ってた。
 龍くんと一つになりたかったから。

 そのうちじょじょに痛みは薄れ、それよりも快感の方が勝ってきた。
 好きな人と愛し合うって、こんなに気持ちが良いものだったんだ。

「あっ……」

 気持ち良い。
 どうしよう。
 どうなっちゃうの?
 わたし……

 突然訪れた衝撃。
 体が思わず仰け反る。
 体がビクビクと痙攣した。

 これが、イクって事?

 やがて、龍くんの動きが止った。
 崩れ落ちるように、わたしに覆いかぶさる龍くん。

 痺れた感覚が、やがて元に戻った。
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