好きが涙に変わって溢れてく。
すごく安心したら、止まらなかった。
「あほか。別に嫌々付き合ってた訳じゃねぇし、結構楽しかったぞ?
それに、お前を置いて先帰る訳ねぇだろ」
頭をコツンと叩かれ、私はその部分を押さえた。
「でもホントよかった。俺もまじ探しまくったんだ」
「……だからずっと息切らしてたの?」
あれだけってことは、さっきまでずっと走り回っててくれたのかな?
「まぁな、当たり前だろ?ずっと走ってたんだから」
胸が熱くなる。
魁が今までずっと、私を見つける為に走っててくれたなんて。
「観覧車に行列出来ててもしかしてって思ったら、本当にいるし」
魁にとっては何の意味がなくても、私には一生忘れられないくらい嬉しいことだ。
「魁……ありがとう……」
ははは、と笑っている魁に心を込めて私はそう言った。
「いや……。なんか、変な感じだな、お前に改まって礼言われるの」
「そう?まぁたまにはいいじゃない」
魁にありがとうなんて、言ったとしてもいつも意地張るから可愛げないし。
自分でも恥ずかしかったけど今日1日は本当に魁に感謝してるから、いいよね。
魁も照れてるし。最近よく見るようになってきたな。