好きが涙に変わって溢れてく。
彩葉たちは先に帰ると連絡があった為、私と魁は2人で帰った。
もう真っ暗だったし、家までちゃんと送ってくれる魁。
もちろんこんなことは初めてだ。
「じゃあな、また明日学校で」
「うんっ、ありがとうね」
玄関前で別れると、私はずっと魁の後ろ姿を見送ってから家に入った。
真っ先に部屋に入って、バッグをベッドに放り投げると、そのまま体も倒れ込んだ。
「疲れた~……」
でも……楽しかったな。
天井を見つめて今日のことを思い返すと、自然とニヤニヤと笑ってしまう。
いい思い出になったな……。
そういえば、彩葉はうまくいったのかな?
でも2人で先に帰ったってことは、きっとよかったんだよね。
また明日聞けばいっか。
ゴロン、と寝返りをうつと、目に入ったのは自分のバッグ。
「あ……そういえば」
何か朝持ってた時と違うんだよね。
ちょっと膨らんでるし、何か入ってる?