好きが涙に変わって溢れてく。
「…………」
この声は、明菜だ。
ってことはまさか……
「じゃあ、今度一緒に行かない?」
「本当に!?行くっ‼」
魁の……声。やっぱり。
なんてバッドタイミング。
2人で教室にいるんだ
遊園地行ったこと言うなって言ってたくせに、自分から言ってるじゃん。
デートのこと明菜に気付かれたから、それを言ったのか……
それに今、遊園地行くって約束してたよね……
私たち行ったばっかりなのに。
聞きたく、なかったな……
「片桐とかも誘ってみんなで行こっか?その方がいいだろ?」
何で私……?2人だと緊張するから?
すると明菜の声が全く聞こえなくなった。
「――……ねぇ、魁くん」
明菜は少し戸惑っているように感じる。
何を言うかと思っていたら、それは私にとって一番知りたくて、知りたくない言葉だった。
「桜綾のこと、どう思ってる?」