好きが涙に変わって溢れてく。
「正直さ、ここの所ずっと魁のこと避けてたんだよね。諦めようと思って。……だからずっと魁とも喋ってなくて、やっと喋られたと思ったらこの様だし。……いい機会になるんじゃないかな」
「そっか……」
彩葉が私の肩にポン、と手を置いた。
「桜綾‼きっともっといい人いるよ。あんな奴とは比べ物にならないくらい、いい人がっ」
「……そうだよねっ」
元気付けようとしてくれてるんだよね、ありがとう。
だけど魁の事は忘れられそうにない。いつまでかかるかわからない。
何年もずっと好きだったんだもん。そう簡単に気持ちが断ち切れる訳ない。
「もっとキレイになって、見返してやるっ。そんな気持ちで頑張るね」
「うんっ!応援してる‼」
だからせめて、明菜に負けないくらい可愛くなりたい。
逢織も瞳も笑ってくれた。
私は1人じゃないから、きっと大丈夫だ。
これから何が起きても……。