好きが涙に変わって溢れてく。
「そんな……まだまだこれからだって」
「まぁそりゃあねっ‼でも今日は一歩前に進んだって感じじゃない?」
「あの桜綾がだよね~、本当にビックリ」
ここまで話が盛り上がるなんて、そんなに珍しいのだろうか。
それでも、まるで自分の立場になって喜んでくれている3人を見て、とても嬉しい気持ちでいっぱいだ。
「この調子でね!桜綾」
「うん、頑張るっ」
この時の私は、ただ魁と2人で歩いたことに浮かれてて、もしかしたら両思いになれる日も近いかもしれないって甘く考えていた。
自分のことで精一杯で、周りのことなんて見えてなかったんだ――……
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