好きが涙に変わって溢れてく。
尊琉君、いつもいつもいつも送ってくれる。
結構遠いのに……優しいな。
本当に、優しい。
その優しさに、居心地の良さを感じてる自分と、焦りを感じてる自分。
早く忘れなきゃ。好きにならなきゃって、優しくされる度に思う。
きっとこれは、私の優柔不断のせい。
私、本当に答えを出さなきゃ……
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そんな思いとは裏腹に、魁と中庭で一緒に話をした日以来、私たちは前みたいに会ったりしたら話すようになった。
それこそちょっかい出し合ったりの関係だったし、魁は明菜を優先していたから、明菜がいる時はあんまりなかったけど、いつも魁から話しかけてくるようになった。
「あ、もうすぐテストだねー魁。勉強は順調?」
12月初めにある期末テスト。
ドキッとしてすぐさま私から目をそらした所を見ると、絶対忘れてたな。
「お、おう……‼あったりめーだろ!?余裕だっつぅの」
腕を組んで威張り口調の魁。
冷や汗混じりのかなり無理してるの見え見え。
わざと言ってやったからね。
「楽しみー!魁の点数聞くの。やっと200点を超える点数が見れるんだもんねぇ」
「……嫌味ったらしい奴だな」
横目で見ながらボソッと呟いた魁。
私は聞こえないフリをしてニッコリと笑って首を傾げた。
「何か言った?」
「いや!何でもないです‼」