好きが涙に変わって溢れてく。
消えない謎
Wデート当日。
外は見事に快晴。
雨なら中止になると期待したのに、神様は意地悪だ。
今日のお蔭でテストはボロボロ。ろくに勉強も出来なかった。
まだ返ってきてないけど、今までで1番悪い点数ということは簡単に想像できる。
以前は前の日の夜からずっと悩んでた服も、今日は適当。
いつも着ている格好と何ら変わりなし。
全然行きたいとも思わないからオシャレする気にもなれない。
尊琉君は来てくれるらしいけど、申し訳ないな……
魁とあんまり気が合わなさそうだし……
とりあえず私は尊琉君と待ち合わせしている場所へ向かった。
「おまたせ……っ」
ベンチに座っていた尊琉君。
初めて見る私服姿だから、どれが尊琉君なのかわからなかった。
「おはよ」
「おはよう」
「行こうか?」
「うん……」
ここからあまり遠くない。
あと数十分もしたら、2人に会うんだ……
「大丈夫か?」
「平気……今日1日だけだし、頑張る」
せっかく無理言って尊琉君にも来てもらったのに、こんなに沈んでちゃだめだよね……
「尊琉君っ‼今日はいっぱい乗ろっ‼」
遊園地に行くんなら楽しまなくちゃ。
大丈夫。私そんなに弱くないもん。
慣れっこだ。
「……そうだな」
4人でなんて考えなきゃいい。
尊琉君と2人で、思いっきり楽しむんだ。