好きが涙に変わって溢れてく。
◆ Section7◆
崩壊の音
もうすぐ学校が終わる。
帰りのHRが始まる直前に、スマホのバイブ音がカバンの中から響いた。
中を見ると、メールが1通。
それを見た瞬間、ドキンと胸が高鳴った。
送信者は魁。
内容は――……
【話したいことがあるから、放課後準備室で待ってる】
魁らしくない文字だけのメール。
何か重大な話しかと思ったけど、どうせ明菜絡みだろう。
なのにどうしてか断れない自分がいて、すぐに返信した。
【わかった】
きっとそんなに長くはかからないだろうと思って、尊琉君に少しだけ玄関で待っててほしいとメールを送る。
すぐに了解の返事がきて、私はHRが終わるとすぐに準備室へ向かった。
「魁?いるの?」
元々暗い場所で電気もつけてないからまだ来てないのかな、なんて思いながら中に入る。
すると、突然後ろから背中をドンと押されて体制を崩した私は床に倒れ込んだ。
「いった……」
肩を強く打ちつけてその場所を押さえていると、急に室内がパッと明るくなる。
「ばーか。いねぇよそんな奴」