好きが涙に変わって溢れてく。
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あの日を境目に、朝は毎日尊琉君が迎えに来てくれるようになった。
付き合った訳じゃないけど、尊琉君は何も言わずに黙って私の隣にいてくれる。
もう一度伝えてくれるかどうかはわからないけど、私は私なりに自分の気持ちを正直に伝えるつもりだ。
「ねぇ、かなり仲よくなってない?尊琉と」
「2人でいる所、少し前からかなり頻繁に見かけるけど……」
「よく一緒に登下校してるし……」
どう説明しようかな……
とりあえず、
「うん……まぁね」
言える限りでは、間違ったことは言わないでおこう。
すると、逢織が怪訝の眼差しを私に送る。
「もしかして、付き合ってるの?」
「それは違うよ」
「そっか」
でも、ちゃんと言った方がいいよね。
「でも……」
これが今の私の気持ちだし、3人ともずっと応援してくれてたから。
「多分、付き合うと思う」
3人の反応は、微妙だった。
というよりも、少し残念そうに見える。
「よかったじゃないっ。桜綾のちゃんとした気持ち見つかって‼」
「うんっ、私もそう思う‼」
笑って言ってくれた逢織と瞳だったけど、無理しているようにしか見えない。
彩葉はどこか暗い表情だし……
どうかしたのかな?
「ねぇ桜綾……。本当に、それで桜綾は幸せ?」