好きが涙に変わって溢れてく。
負けまいと私も明菜から目を逸らさない。
すると明菜は無表情のまま私の頬を強く叩いて、そのまま私の胸倉を掴んで壁に押し付けた。
「……っ‼」
ドンと強く背中を打ちつけ、痛みが伝わってくる。
「そうよ?これが私の生き方」
ボソッと呟いた。
「誰かが悔しがってる顔を見ることが、一番幸せで気分がいいわ。特にあんたのその顔を見るのがねっ‼」
その迫力に圧倒されそうになったけど、今まで散々酷いことされてきてもう私も黙っていられない。
「あんたのその生き方、可哀想だね。常に自分を誰かと比べなきゃ、幸せもわからないなんて」
「……あ?」
髪を鷲掴みにされてグッと引っ張られた。
だけど私は一切怯まない。
「あんたに、本当の友達はいるの?」
悔しそうに歯を食いしばる姿を見て、間違った質問じゃないから何も言えないんだと思った。
「うるさい……っ‼それ以上喋ったら、今すぐにでも写真バラまくわよ……‼」
再び体を壁に打ち付けられて、頭を押さえてしゃがみ込んだ。
焦りを漂わせていた明菜だったけど、本当の自分を取り戻してきたようだ。
「友達?そんなのたくさんいるに決まってるじゃない。あんたみたいなブサイクでムカつく女じゃなくて、私の気持ちをちゃんとわかってくれる友達がね‼」