好きが涙に変わって溢れてく。
尊琉君にちゃんと伝えて、私達は4人で彩葉の家に向かっていた。
尊琉君も『楽しんでおいで』って言ってくれたし、優しいな。
喋っていると距離はあっという間で、すぐに彩葉の家へ到着した。
「お邪魔しまーすっ」
靴を脱いで真っ先に彩葉の部屋へ。
何回も来てるけど、彩葉の部屋って居心地いいんだよねぇ。
「懐かしい~。変わってな~い」
「そんな変わるわけないでしょーっ?」
彩葉の部屋はサッパリしてて、結構綺麗なんだよね。
私がソファに飛び込むと、2人は机を囲むようにして座る。
彩葉がオレンジジュースを持ってきてくれて、みんなで乾杯した。
「「「「乾杯~‼」」」」
段々と気持ちが高まってきて、楽しくなってきた。
「おいし」
みんなはふつーにしてるけど、もしかしてこんなにはしゃいでるの私だけ?
っていうか逆に、ちょっと静かなような気もするけど……
しばらく時間が経った後、彩葉が重そうに口を開いた。
「ね、ねぇ桜綾……」
「ん?」
「尊琉君と……上手くいってる?」
いきなり何言い出すかと思ったら
しかもそんな心配そうに訊ねなくてもいいのに。
「うん、上手くいってるよ?仲もいいし」
「そう……それならよかったけど」
……?
何でそんなに暗いんだろう。
彩葉も、逢織も、瞳も。
なんか変……
「桜綾」
今度は瞳だ。
深刻そうにしてる瞳はこんなことを口にした。
「無理して、ないよね?」