好きが涙に変わって溢れてく。

尊琉君にちゃんと伝えて、私達は4人で彩葉の家に向かっていた。


尊琉君も『楽しんでおいで』って言ってくれたし、優しいな。



喋っていると距離はあっという間で、すぐに彩葉の家へ到着した。




「お邪魔しまーすっ」



靴を脱いで真っ先に彩葉の部屋へ。


何回も来てるけど、彩葉の部屋って居心地いいんだよねぇ。



「懐かしい~。変わってな~い」


「そんな変わるわけないでしょーっ?」



彩葉の部屋はサッパリしてて、結構綺麗なんだよね。



私がソファに飛び込むと、2人は机を囲むようにして座る。


彩葉がオレンジジュースを持ってきてくれて、みんなで乾杯した。



「「「「乾杯~‼」」」」



段々と気持ちが高まってきて、楽しくなってきた。



「おいし」



みんなはふつーにしてるけど、もしかしてこんなにはしゃいでるの私だけ?


っていうか逆に、ちょっと静かなような気もするけど……




しばらく時間が経った後、彩葉が重そうに口を開いた。



「ね、ねぇ桜綾……」


「ん?」





「尊琉君と……上手くいってる?」




いきなり何言い出すかと思ったら

しかもそんな心配そうに訊ねなくてもいいのに。



「うん、上手くいってるよ?仲もいいし」


「そう……それならよかったけど」



……?


何でそんなに暗いんだろう。

彩葉も、逢織も、瞳も。


なんか変……





「桜綾」



今度は瞳だ。


深刻そうにしてる瞳はこんなことを口にした。






「無理して、ないよね?」

< 384 / 432 >

この作品をシェア

pagetop