好きが涙に変わって溢れてく。
「あ、あははっ‼私はいいのよ!」
笑って誤魔化そうとする彩葉を見て、私は更に気分が落ちていく。
「一緒に頑張ろうよ~、この中で片想いしてるの私と彩葉だけなんだからさ~」
「それもそうね。逢織は彼氏とラブラブだし、瞳なんて全く興味なさそうだし」
「別に興味ないわけじゃないよっ、いい人がいないだけ」
話に突っ込んでくる瞳。どうやらそこだけは弁解したいらしい。
逢織は何を思っているのかニヤニヤ変な笑み浮かべてるし。
「いいよねー、逢織は。どうやって付き合ったか教えてほしいわ」
「どうやってって、告白されたからなぁ……」
一気にその場は沈黙。
「聞いた私がバカだった」
私がそう言うと、瞳があっと声を上げた。
「ねぇ彩葉。そう言えばさ、彩葉以外に扇谷君のこと気になってる人いるみたいよ」
「え!?」
声を張り上げてその場を立ち上がる彩葉。
「なにそれ……‼ホントに!?」
「うん……」
彩葉の驚きように、少し戸惑いがちの瞳。