好きが涙に変わって溢れてく。
ずっと永遠に
―――3週間後―――
新学期が始まって、私たちは卒業まであと2ヵ月半となった。
聞いた話によると、明菜とあの男たちは退学になったらしい。
詳しい事は聞いてないけど、多分先生たちにあのことや今までのことがバレたんだと思う。
散々やらかしてきたみたいだからね。
明菜も影で加わってたみたいだし。
それは初耳だったけど。
多分警察にも行ったと思う。
魁も話聞かれてたけど、特に何もなく終わってたからよかった。
明菜が退学したことに驚いていた人がほとんどだったけど、ちらほらと明菜の本性をわかってた人もいたみたい。
あの日のことは明菜と仲良かった2人しか知らないみたいで、口止めしてくれているらしくみんなに広まることはなかった。
これで全てが終わって、やっと穏やかな日々を過ごすことが出来る。
魁とも無事うまくいったし、毎日が幸せに過ごせるんだ……。
――と、思っていたのに。
「あ~~ねみ~~」
隣で歩きながら頭をポリポリ掻いて、デカい口を開いているのは魁。
「もうっ、朝からそんな堂々と大きなあくびしないでよ……っ」
「しゃあねぇだろー?寝たの4時だし」
「4時!?ほとんどさっきじゃん‼何してたのよっ!」
「あぁ?んなもんゲームに決まってんだろ~?」
開いた口が塞がらないとはきっとこのことを言うんだろう。
4時までゲーム……。
どんな神経してるんだ……。
こいつの頭ん中はぜったい機械で出来てるな。
眠そうだし、魁のあくびはなかなか止まらないし。
ため息しか出ないわ。
「何でため息なんだよっ」
「べっつに~」
言ったってどうせ鈍い魁にはわかんないだろうし。
私はぷいとそっぽを向いた。