好きが涙に変わって溢れてく。

信じたくないけど……もしかしたら……。



「どういう事?何があったの?」


「さっき魁に話かけられて、明菜のアドレスもらったって……しかも明菜から言われたって……」


「……なにそれ」


「ホントに!?」



瞳が目をいっぱいに見開いて私の両肩を掴んだ。


「瞳?」


「気付いてるかもしれない……私、明菜に聞いてみる‼」



興奮状態のせいか、すぐに明菜の所へ向かおうとしている瞳。


すかさず私が瞳の手を掴んだ。



「待って‼でも、よく考えてみたら明菜は私が魁のこと好きって知ってるから、何か意味があるかも……」



明菜が魁のことを好きになるなんて、考えたくない。


まだちゃんと彼氏と付き合ってるのに、信じたくないよ。


何かきっと意味があるって思いたい。




「桜綾は……明菜のこと信じたい?」


「うん……でも、疑う所もあるの」


「じゃあ私がちゃんと聞いてみる。明菜にもちゃんと言うから」

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