好きが涙に変わって溢れてく。
*瞳side*
「昨日明菜と話してたんだけど、言ってたよ。
『魁君に好かれちゃったから、魁君と付き合おうかな』って、凄く楽しそうな顔で」
私は、明菜との昨日のやりとりを思い出していた。
――――――……
――――……
昨日の放課後、私は明菜に誘われて彼女の家に来ていた。
『ねぇ瞳、聞いて聞いて‼』
『なによ?』
明菜から誘われるなんて、またどうせ彼氏の自慢だとばかり思っていた。
それと同時に、もしかしたら魁君のことも聞けるかもしれないと。
最近の私達は、そういう話題でしかあまり話さなかったから。
『あのね、私彼氏とは別れたの‼それで、これからは魁くん狙いで行こうかなぁって思って‼』
『は……?』
それを聞いた時驚きと同時に、やっぱり、と納得していた自分がいた。
明菜にしてみたらこんなこと当たり前だから。