好きが涙に変わって溢れてく。
『いつまでもそんな性格してると、いつか絶対友達なくすよ』
目を合わそうとしない明菜。
睨みつける私。
『ずっと言いたかったの、あんたのその態度。毎回毎回人の好きな人を奪って、自分が悪くないように振る舞って、うまくごまかして、あんたのやってることは最低よ。結局は誰でもいいんでしょ?誰かの好きな人なら』
『気付かないのが悪いんじゃないの?私だけのせいにしないでよね』
全く悪気を感じていない偉そうにいい放つ明菜に、私の怒りはついに爆発した。
『まだあんたと一緒に話す仲だと思うと虫酸が走るわ。仲がいいだなんてただの上辺だけで、私をさんざん利用してきたくせにね‼』
『何だ……気付いてたの』
『それでも何も言わなかったのは、あんたの本性を確かめたかったからよ。もう意味もない』
吐き捨てるように言い放ち、私は鞄を持って部屋のドアノブに手をかけた。
『本当は嬉しいくせに』