好きが涙に変わって溢れてく。

「アホだね」


「う……わかってます」


「確かに私も桜綾と性格似てるけど、そこまでアホじゃないよ」



ズバッと言い放つ彩葉の意見は、私には丁度良い刺激になる。


毎回こういうことがあると真っ先に相談するのは彩葉。


似たもの同士だし、結構いいアドバイスが聞けたりする。



というのも実は、彩葉と魁は小学校から仲が良いから魁のことをよく知っているのだ。


でも、お互いが意識をした時は一度もないらしい。




「ホントに頑張んないと、このままじゃ後悔しか残らないよ?」


「うん……わかってる」


「私も頑張るから、桜綾も頑張ろうよ」


「そうだね……っ‼」



彩葉の励ましにやる気が湧いてきた私は、グッと両手を握り締めた。


残っているケーキを全て口に含み、水を一気飲みする。



「よっし、頑張るかぁ‼」




彩葉と2人で気合いを入れる。


明日からは絶対に素直になろうと決めた。


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