紬ぎ、紡がれ、君に恋して。
「それでさ~‥‥って、ん?」
「ん?どうしたの?ゆら。」
「ここってどこだ…?」
えっ……?
私は辺りを見回す。
なんか教室の前の廊下とは違ってなんか古臭いような・・・?
後ろを振り返ると音楽室があった。
「んん?うちらって階段なんて上ってないよね?」
「うん。だって教室は一階じゃない。」
・・・だよね。そうだよね。
じゃあなぜ一階に音楽室があるんだろう。
確か音楽室は3階だったはず・・・
コツコツコツコツ・・・・
音楽室の突き当りの廊下から誰かがこっちに向かってくる音。
ここからは死角で誰なのかもわからない。
コツコツコツコツ・・・・
グイ…。ゆらは私の制服の袖をつかんだ。
私もその手に自分の手を重ねる。
コツコツコツ・・・・