紬ぎ、紡がれ、君に恋して。
ご飯を食べたあと、おねねさんと共に家を出て仕事場へ向かう。
ここからちょっとしたところにあるらしく、その道中におねねさんから色々なことを聞いた。
「遊び女の中でも身分みたいなものがあってね、私はまだまだ下の位やけども、これでもお金はまあまあ貰えるよ。今から行くのは遊郭といってなあ、ここでお客をもてなすんだ。」
「年齢とかに限りはないんですか…?」
「そりゃあ、小さい子供はやってないよ。でも、お梅くらいの子ならやってる子は結構いるし…そういや歳を聞いていなかったね…?何歳だ?」
「16歳です…」
「16か。ならば私と一歳違いだな。私は17」
17歳…
少なくとも今の格好のおねねさんは17歳くらいには見えない。
なぜなら、すごく大人びいた顔立ちをしているから。
「まあ、本当の遊び女になるには修行みたいなものも必要でな。舞や最低限の礼儀は習わなくちゃあならないんだ。」
「…それでもいいのなら。…ほら、着いたよ」