紬ぎ、紡がれ、君に恋して。
ポン・・・・。
七瀬先輩が私の頭に手をのせてきた。
思わぬ行動になぜかわからないけど頬がじんわりと熱くなる。
「・・・似てる。」
先輩はポツリとつぶやいた。
「・・・・?」
「いや、なんでもない。ただ、なぜか懐かしい気持ちがこみあげてきた。」
「はあ・・・?」
先輩に目をやると、ちょうど先輩も私のことを見てきた。
目が合う。
先輩の輪郭に目に鼻にすべてにくぎ付けになる。
まさにその時だと思った。
私の心が
体が
私のすべてが先輩の虜になってしまうような気がした。