紬ぎ、紡がれ、君に恋して。
ザーーー。
公園のすぐそばには川が流れている。
その川はここら辺では大きいほうで、隣町との境にもなっている。
さっきの記憶はなんだったんだろう。いつの記憶だろうか。
「・・みや・・、鈴宮?」
はっと我に返ると私の視界のすべてにドアップの先輩が。
「わああああ!なっなんですか?」
「いや、なんかあんた川見てぼーっとしてたから・・」
「あっ、いえ、考え事です・・。明日は晴れるのかなーなんて・・はは・・」
「・・・・ふーん、そう・・」
サアーッ。
川の方から冷たい風が吹いてきた。
先輩の短い黒髪がなびく。
「・・・んじゃ、そろそろ帰るわ。家すぐそこだから。今日はお疲れ様。気を付けて。」
「あっ、はい!先輩もお疲れさまでした。」
空を見上げると一番星がキラキラと輝いていた。