紬ぎ、紡がれ、君に恋して。
今日は試合の前日ってことで、朝練からお昼休みまで、持ち物の準備などに追われていて大忙しだった。
でも、朝早くから部員みんなの顔を見ることができたのはよかったかな。
そして放課後。今日は試合前ということで少し早めに終わるらしい。
それにしても梅雨の真っ最中のこの蒸し暑い季節だからか、頭がちょっとくらくらする。
洗濯物を運んでいる最中に頭がくらくらしてきて、思わず手が止まる。
・・・なんか、体が熱くて感覚がわからなくなってきた・・。
「おい、鈴宮っ、大丈夫か・・?」
あ、七瀬先輩の声・・・。
「あ、だ大丈夫です・・ちょっと立ちくらみがしただけなので・・。」
「・・・ちょっと手貸して。」
私は七瀬先輩の言うとおりに七瀬先輩の手に自分の手をのせた。
「・・・ちょっと冷えてる。少し脱水症状を起こしているかもしれねえな。とりあえず軽減させるために・・このスポドリ飲んで。」
先輩が手に持っていたスポーツドリンクを受け取る。
飲むべきか迷ったが、頭がさっきよりもガンガン痛んできたから飲むしかなかった。