紬ぎ、紡がれ、君に恋して。


少し、頭痛が和らいだような気がした。



「少し、治ってきたかもしれません。」



「そ。よかった。でもまだもう少し座っていたほうがいい。無理そうだったらいつでも言えよ。」

先輩の優しい心に涙が出そうになってきた。



「先輩・・ありがとうございます。」



「・・・無理すんなよ。まじで。あんたはいつもいつも無理しすぎるから・・。」



・・・・私、そんなに無理してたかな・・?




先輩は私の頭を軽く撫でてグラウンドに駆けていった。





そのころにはもう、頭痛もだいぶ引いた気がした。
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