紬ぎ、紡がれ、君に恋して。
秋月先輩が走り去っていった。
そういえば昨日と同じでまた二人きりだ。
昨日よりそわそわ、少し緊張する。
「・・・ほんっとあいつのペースに乗るとロクなことがない。」
「・・・ですね。」
「そういや大丈夫だった?あのあと。」
心配、してくれてたんだ。
「あのあと、頭痛が本当に引いたんですよ。・・脱水症状にスポドリが効くのは初耳でした。」
「うちの親がそーゆうの詳しくてさ、結構知ってんのよ。」
そうだったんだ。
「本当にありがとうございました。」
「いや、全然いいよいいよ・・・っていうかさ・・」
先輩が私の方を見てくる。
私の胸がトクンと高鳴った。