紬ぎ、紡がれ、君に恋して。


「・・・あのスポドリ、俺のだって言ったら怒るよね・・?」



・・・あの時に先輩が渡してくれたスポドリ。

あれが先輩のものだとしたら・・・。


私は先輩が飲んだもので飲んだというわけで・・・。


それってつまり・・・・?




「・・・・っ!すみません!私が飲んじゃったせいで汚れちゃいました・・。」


「いや待って、そうじゃなくて・・・。汚れてないと思うしそこは気にしないけどさ・・。その、間接キ、スだったから・・。女の子ってそういうの大丈夫なのかなって。」



先輩の頬がほんのりと赤くなる。



間接キス・・・。


ぶわっ。


その途端体の隅から隅までが熱くなった。



本当だ・・あれは立派な間接キスだ。今更だけどとても恥ずかしい。






「・・ごめん」


「全然いいですよ・・。」

顔のほてりが消えない。


もう、先輩も気づいてるんじゃないかってくらいに、熱い。





先輩はまた、でも今度は真剣な目でじっと私のことを見てきた。



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