紬ぎ、紡がれ、君に恋して。
そのときだった。
ギイイイイイイイイイ!
川沿いの車道から外れたトラックがこっちに向かってきた。
トラックは、公園の入り口付近にいる私たちのもとへ、ものすごいスピードで迫ってきた。
普通ではない速さのスピード。このままでは確実にぶつかってしまう。でも、避けられる猶予は少しあった。
少しだけ右に動けば、正面衝突は防げる。
「紬、こっち!!」
先輩が私の手を引く。
私は、先輩のおかげでトラックを避けきった。
・・・はずだったのに・・・。
「・・・・・さようなら」
ドン!!
何者かに力強く押され、私たちはトラックの正面に戻されてしまった。