舞龍

真新しい制服を着て
部屋にある大きな鏡の前に立ってみると、誰がどう見ても普通の女子高校生だ。

「大丈夫。きっとバレない。」

自分を励ますように小さくつぶやいて
自室を出る。ひとりで住むにしては広すぎるこの空間はあまり好きではないが、これもまた償いの一つなのだと自分に言い聞かせる。


今日から通う学校、晴嵐(せいらん)高校は元々は男子校で不良もまぁ、いる。ものすごくいる。最近は女子も増えてきたらしい。
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