さよならの前に。
その言葉と同時に美馬は相手チームの女子に言った。


「卑怯な手使ったくせに勝てないとかやばいよ。おかげで美蘭怪我したんだけど??」


いつもの美馬からは想像できない低い声が体育館に響く。


その女子は周りの目も気にしてか私と未真にしか聞こえない声で呟いた。


「あなたたちがあの2人と関わるからよ?」


そういって悪びれもなく去ろうとしたその子に美馬はいう。


「どっからでもかかってきなさいよ。私は逃げないから。」


その迫力に驚いたがさっき美馬も腕を引っ掻かれそこから血が流れていた。


すると応援席から走ってコートに来た人が2人。
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