さよならの前に。
放課後誰もいない教室で黒板を見て私は思った。


黒板ならなんでも書けるのだと…。


チョークを手に持ち本音をそこに書き始める。


本当は違う。偽りなのは今の気持ち。


松竹梅くんを嫌いなわけない。好きなんだ。


脅されなければ今頃もっと仲良くできた。


私に気を使わずいつもまっすぐな君の笑顔が言葉が私の心を次第に明るくさせて光を灯した。


ねぇ好きです。


私は人が来るのを考え鐘の音ともにさっとそれを消した。


そしてカバンを持ち学校を出る。


忘れよう。この気持ちはもう終わりにしよう。
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