さよならの前に。
「なにすんだよ!?」


「あの時美蘭を見捨てずお前があいつを信じていればこんなことにはならなかったんだよ。」


それは俺の本音だった。


そして全てを松竹梅に話した。


美蘭がお前と関わることで他の女子から妬まれていたこと。

お前と関わったら未真にひどいことをすると言われていたこと。


だから思っていないことを言ったこと。


それを知った松竹梅の顔はすごく悲しそうだった。


「前に美蘭とデートに行った帰りに美蘭は寝ていたけど寝言で行ったんだ松竹梅くんって泣きながらな。その時悟ったんだよ。美蘭の心に俺はいなくているのはお前だってことに。だからお前もくだらないめんどくさい女と付き合ってないでさっさと蹴りつけろよな?」


そう言って俺らは地面に寝そべった。


「神無月ありがとうな。教えてくれて。」


そう言って松竹梅は来た道を走って戻っていった。


こんな時の星空は満点に見えた。


でも悲しくなんてなくて逆に自分の好きな人の幸せになるんだったらそれでいいと思った。
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