【完】キミは夢想花*
馬鹿げている......
「馬鹿げてなんかいませんよ」
「なっ......」
またも、心の中を読み取られた...
もしかして、私さっきから思っていることを口にしている?
そう思い、私は咄嗟に自分の口を手で覆った。
「安心してください。ワタクシ、人様の心を覗くことが出来るのです」
いやいやいや!安心してくださいじゃないから!!!
それ、危ないから!!!
てか、覗かれたくないから!!!!
「...嫌でございますか?」
「嫌に決まってますから!やめて下さい!!」
全力で拒否。
「仕方がありませんね...蓮様にそこまでお断りされたら、使うわけにもいきません...」
明らかに声のトーンは落ち、落ち込んでいるのが目に見える。
だが、こればかりは私も意見を曲げられない。