【完】キミは夢想花*
結さんはそう言うと、私の元から立ち去った──
今晩...か。
キーンコーン──
あ、やばい!学校!!
学校からチャイムが聞こえ、我に返れば周りにはもう生徒の姿はない。
私はダッシュで向かう。
その時、走った反動でブラウスの中から椿からもらったネックレスが外に出てきた──
***
お昼休み。
「今日の朝はいったいどうしたっていうの?」
亜子が私に苦笑いしながら問い掛けてきた。
「あははっ...ちょっとね」
「休みなのかなーって思ったら、HRの最中に勢いよくドアを開けて入ってくるし!」
彼女は続けて、心臓止まるかと思った。と付け足した。
案の定私は、全速力で走ったものの既にHRが始まっていたのだ。