【完】キミは夢想花*
もしも、椿が人間だったら…私が妖だったら…
この気持ちを伝えていたのかもしれない。
もしも、私達が同じだったら…
苦しむ要素なんて無かったのかも知れない。
もしも、私達が同じだったら…
今頃隣で笑い合っていたのかもしれない。
もしも、私達が同じだったら…
お互いを守ることが出来たのかもしれない。
私と椿の間には、もしもの話ばかりが存在する。
西から日が出たり、石に花咲くほどの現実では起こりえない例え話。
けれど、夢を見ずにはいられない。
一度見てしまった夢だからこそ、そう簡単になんて諦めることなんて出来ないんだ。