【完】キミは夢想花*


その時、



「蓮!」



突然背後から名前を呼ばれたかと思えば、次の瞬間、後ろに引き寄せられた。



何が起きたのか訳も分からず顔を上げれば、いつもの余裕なんて消えた椿の姿。



「椿…どうしてっ…んん」



彼に抱き寄せられ戸惑っていると、椿は私の唇に少し強引にキスをした。



突然すぎる出来事に脳内はパニック状態。



「っはぁ……椿なにしてっ……んっ」



「……黙って」



戸惑う私に椿は一言そう言うと、何度も何度も優しく強引なキスを私に落とす。



そのキスはお互いを求め、言葉以外の方法で思いを伝える。

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