【完】キミは夢想花*
酷い現実を知って、ボクのことを恨んでもおかしくないのに。
ボクのことを思って、ブレスレットを作ってくれた。
そのブレスレットの中に、1つネックレスと同じ石が混ざっていた。
〝蓮を幸福に導いてください。ボクの代わりに、蓮を守ってください〟
そんな意味が込めたネックレスの石。
蓮はその石を今度はボクのために入れてくれた。
『椿を幸福に導いてください。私の代わりに、椿を守ってください』
ボクは蓮からその言葉を聞いて、思わず涙が溢れ出た。