【完】キミは夢想花*


そして、ボクは蓮の前から立ち去ろうとした時。



蓮はボクの名前を呼び言ったんだ。



『私、〝蓮〟って名前好きだよ』



その言葉にボクは声にならない声が出た。



『蓮という…素敵な名前をありがとう』



知らないと思っていた真実。



ボクは今まで蓮にこの真実を話さなかった。



もしもこの事実を知ってしまったら、きっと蓮はボクを恨みたいのに恨めなくなると思ったから隠していたのだ。

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