【完】キミは夢想花*
『……こちらこそ、ボクの元に来てくれてありがとう』
ボクはきっと今、一生分の幸せを神様から与えられているのかもしれない。
それほどまでに、今この瞬間は夢のようで、幸せすぎて涙が浮かぶ。
『じゃあ、バイバイ』
『うん、バイバイ』
そしてボク達はお互いに背を向け歩き出した。
別れを告げ、お互いに背を向けたにも関わらず、残酷なことに今も〝愛〟が積もっていく。
これで本当に最後なんだ。
これでお終いなんだ。
『蓮!』
そう思えばボクの体は勝手に動いていて。
キミのことを引き寄せ、驚く蓮に強引にキスをしていた。