【完】キミは夢想花*


きっと、椿に出会ったからこそ。

今の私がいて、この幸せにも気付くことが出来たのだと思う。



そしてある日、彼は私にプロポーズをした。



彼の家に泊まった日の朝。

寝起きの彼が私を優しく抱きしめ言ったんだ。



「結婚しよっか」



その言葉は甘くて、優しくて、温かい。



「よろしくお願いします」



私は泣きながら返事をしたことを今でも覚えている。



そして、彼はそんな私にキスを落とした。

優しく、まるで壊れ物を扱うかのような甘いキス。

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