【完】キミは夢想花*
それから私は1日亜子と過ごした。
移動教室も、お弁当も、学校生活での行動全て。
亜子は以外にもサバサバしていて、くよくよしている私からしたら...亜子は羨ましく、輝いている。
自分を貫き通せる強さがある。
私なんかとは見た目だけじゃなく、中身まで正反対。
「亜子は凄いね」
ついそんなことを口走ってしまった。
「...?なにも凄くなんかないよ」
ここまで完璧で、驕らない彼女は本当に完璧だろう。
「私、生まれ変わったら...亜子みたいになりたい」
亜子だったら、こんな私みたいな小さな反抗じゃなくて...
きっと自分で解決策を探して、前を見ているような気がする。
亜子と話すようになって、たった1日。
なのに、こんなことを思うなんて可笑しいのかもしれない。
でも、亜子は私の心の中にすーっと入ってきていて、私も心を許してしまうんだ。