【完】キミは夢想花*
「よく分からないけれど…私も子どもに話す時は、お母さんみたく話そうかな」
「俺も」
私達は顔を見合わせ笑い合った。
「なに笑ってるんだい?」
その様子を見て、出先から帰って来た夫が話し掛けてきた。
「お父さん!」
「今ね、猫さんのお話の結末を聞いてたんだよ」
「そうか、そうか。結末は素敵だったかい?」
夫は2人に笑顔で尋ねた。
その問いに2人とも笑顔で頷いた。
その姿が昔の太陽と月そのままで、思わず私と夫は笑ってしまう。