【完】キミは夢想花*


久しぶりに家族全員が揃った食卓は明るく賑やかで、とても温かい。



「みんなニコニコさんだー!!」



「ははっ、そうだな!」



「ふふっ、そうね」



「そうだね。みんな、ニコニコさんだね!」



陽の言葉に更に笑顔になる。



妹の、陽という名前は太陽みたいな彼女にピッタリの名前。

私達を温かい場所へ導いてくれる。



まだ小学校低学年の陽。

そんな陽がいるだけで、更にみんなから笑顔がこぼれる。



久しぶりに家族4人で囲んだ食卓は今までにないほど賑やかで明るくて、幸せに溢れていた。

その中に並べられた、お母さんの手作りの朝ごはんはどれもキラキラと輝いている。



「「「ご馳走様でした!」」」



「はーい!」



お父さん、陽、私がお腹いっぱい朝食を食べご馳走様をすれば...

お母さんはとびっきりの笑顔を見せ、瞳から涙が静かに頬を伝った。



「お、お母さん!?」



私は慌ててお母さんに駆け寄る。



「あははっ、ごめんないね。嬉しくて...つい...」



「お母さん悲しくなーい?陽、撫で撫でしてあげる!」



「うん!悲しくないよ。ありがとう」

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