【完】キミは夢想花*
「いや、だって目立つんだもん」
それは...否定出来ない。
最初は驚いた様子で先生も生徒も私のことを見ていたが、時間が経つにつれそこまで視線を感じなくなった。
また、それだけではなくて。
私の周りには、亜子以外にも話し掛けてくる生徒がいたのだ。
今まで、亜子以外の生徒は私を軽蔑し極力関わりを持とうとしなかったのに。
見た目を変えれば、そんなことはなくなった。
それはいい事なのかはイマイチ分からない。
でも、話し掛けられて......嬉しくないわけはなかった。
これからの学校生活に、少しだけ期待をしたのは事実だった──