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――…
「疲れた?」
「いいえ、大丈夫よ」
久々の自室に安心感を抱きながら
結斗はアリアに訊ねた。
「明日から忙しくなるから
君の具合に気付いてあげられない時が
あるかもしれないけど
異変を感じたらすぐに言ってね」
「えぇ。ありがとう、ユイ」
アリアはにこりと笑って言った。
愛らしく、無邪気な表情が、とても魅力的だった。
「ユイがお仕事する姿を見るのは初めてかもしれないわ」
「そうだね。
君を創った後はもう、それらしい事はしなかったからね」
「私、ユイの役に立てるかしら…」
不安そうにしているアリアの頭をぽん、と優しく叩き、結斗が言った。
「アリアには僕の知りえる
全ての知識と記憶をメモリーしてあるから。
仕事だって、他の人に手伝わせるより確実だよ」