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それぞれの「視線」


フランスの街はとても穏やかで

勉強には最高の環境だった。

ジンとの出会いは

依頼で教会に行った時だった。





彼とはすぐに仲良くなった。

そして僕が「ドールエランド」だと言うと

「俺の友達のために人形を創ってほしい」

彼はそう言った。

そして僕は彼女に出会った。



それが僕等の過ちだったのかもしれない。














――…



「初めまして。リア・バレンタインです」


彼女はそう言って微笑んだ。

一瞬にして、僕の心を奪っていった。

ジンの幼馴染みであるリアは

生まれつき身体が弱く

入退院を繰り返していた。

彼女が入院してる期間は

僕は毎日のように見舞いに行っていた。

そんな僕を、彼女も慕ってくれていた。
























僕達は恋に落ちた。


























当然、ジンには隠さずに言った。

ジンがずっとリアの事を好きだった事は聞いていたから

隠すのは嫌だった。

ジンは、解ってくれた。

「リアを幸せにしてくれ」と、言ってくれた。

ジンは、リアの幸せのために身を引いたんだ。

















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